ガチャストーリー12「レティシアとチェスターの本」 - Alice Closet

アリクロ(アリスクローゼット)ミニストーリー

ガチャ: 「ドラゴニックシード」「ドラゴニッククラウン」「ドラゴニックブレイブ」

期間: 2021/5/5(水)14:30~5/14(金)14:29

レティシアとチェスターの本

[1]チェスターがメイドに託した手紙

レティシアへ

まだ帰ってないらしいから、メイドさんに手紙を預けておくぜ。

この前、オレの学校で人気の本があるって話したの覚えてるか?
アンタは読んだ事ない知らない本だって言ってたから、貸してやろうと思ったんだ。
メイドさんに、手紙といっしょに預けておいたからな。

前にも言ったけど、海賊が海を冒険する話でさ、すげー面白いんだぜ!
オレがクラスのみんなにすすめたらさ、あっという間に流行りだしたんだ。だからアンタも絶対気に入るって。
ああそれと、他にもオススメの本をついでに持って来てやったから。

んじゃ、また感想聞きにくるからな。

チェスターより

[2]レティシアが本に添えた手紙

チェスターへ

急に屋敷に来てメイドに本を押し付けて帰るだなんて…あなたってば慌ただしい人ね。
メイドが「お茶もお出し出来ずすみませんでした」って申し訳なさそうにしてたわよ!
次に来る時は、ちゃんと連絡してくださる?

…とはいえ、本を貸してくれた事にはお礼を言うわ。
学校ではこういう本が流行るものなのね。
あなたがそこまでオススメだと言うのだから、楽しみにしてるわ。これからじっくり読ませてもらうわね。

それとただ借りるだけというわけにはまいりませんわ。
今度、わたくしもオススメの貸してあげる。
楽しみに待ってなさいな。

レティシアより

[3]レティシアの日記

561.3.3

今日、チェスターから借りた本をいくつか読んでみた。
ほとんどが冒険活劇だったわ。
小さな子って本当、こういう物語が大好きよね。

ただ、オススメするだけあってなかなか面白かったわ。
海賊とアリスの、アリスシードを巡る物語……、続きが気になって、ページをめくる手が止まらなかった。

明日はドラゴンの国の物語を読んでみようかしら。
どんな物語なんでしょうね。
普段こういう雰囲気の本を読まないから新鮮だわ。
いつもファッションやアリスに関する本とか、アリスと一緒に読むかわいらしい絵本ばかり読んでるから。
そうだ、たまには冒険ものの絵本をアリスに読んであげるのもいいわね。

全部読み終わったら、チェスターに別の本を貸してくれるようお願いしてみましょう。

冒険活劇と言えば……、我が家にある王家の伝承記も、ある種冒険活劇なのかもしれないわ。
今度また読み返してみようかしら。

[4]ドラゴン族の物語。前編

「ドラゴニック・レジェンド ー前編ー」
オレは今、しゃく熱の炎渦巻くマグマの国にいた。
意識が飛んでしまいそうな熱さに耐えるため、オレは自分の相棒である剣の柄をぎゅっと握りしめた。

今倒れるわけにはいかないんだ。
この剣の構える先には、人間の国を脅かす魔人の親玉…ドラゴン族がいるのだから。

目の前にいるのは、豪華なドレスを身に纏ったドラゴン族の少女だった。
恐らく身分の高い者…つまりはドラゴン族の姫だろう。
剣を構えたまま、オレは姫に向かって叫んだ。

「もう一度聞くぞ、ドラゴン族。なぜ人間の国をマグマの魔人で攻めようとしているんだ!」
「黙れ人間! 貴様の戯言に付き合う時間は無い!」

次の瞬間、姫の手から豪炎の魔法が放たれる。
少女に剣を向けるのは心苦しい。
しかし、そうしなければオレの使命が果たせない。
人間の国を救うという、勇者としての使命が。

オレは剣を振り抜き、迫りくる炎の塊を斬り払った。

[5]チェスターの日記

561.3.17

レティシアに貸した本がもう帰ってきやがった!
こんなに早く読めるのか…。
オレも同じくらいの量借りたけど、まだ終わってないのによー。

でも、借りた本はどれも読みやすいし、分かりやすくてどんどん読み進められてるけどな。
オレも近いうちに返せそうだぜ。

本といっしょに届いてた手紙に、レティシアも別の本を借りたいって書いてあったな。
オレもまた貸してほしいんだよなぁ。
特に、アリスのクロージーとかドレスに関する本、別のをもっと読んでみてーや。

そう言えば、前にシキやエドガーから借りた本もすげー面白かったけど…あれは研究書っていうか、学術書っていうか、そういう感じの内容だったからものすごく難しかったんだよな。
ま、まぁ、まずはレティシアから借りてるような本から理解出来るようにしていこう…。

[6]メルルの日記

561.3.3

今日はすごく嬉しい事があったわ。
家に帰ったら、チェスターが普段とは雰囲気の違う本を読んでたの。
珍しいわねって声をかけたら、なんと、レティシアから借りた本なんだって返ってきたのよ。

「いいわね、私もレシピ集とか借りられるかしら」って冗談半分で言ってみたら…。
「確かにお屋敷の料理とか気になるな。今度会った時に聞いてみるよ」なんて言ってくれて。
あの子ったら、レティシアといつの間にそんなに仲良くなったのかしら。
そう思ったら嬉しくて、自然と頬が緩んじゃってたわ。

チェスター、学校にお友達は大勢いるみたいだけど…。
学校から帰った後はあまり遊んでないのよね。
いつも店の手伝いを頑張ってくれてるから。
それはそれで、とても立派で嬉しい事だったんだけど、ちょっと心配だったのよね。
でも…そんな心配、もう必要ないみたい。

またレティシアとの事聞かせてくれるのが楽しみだわ。

[7]ドラゴン族の物語。中編

「ドラゴニック・レジェンド ー中編ー」
さすがは、魔法を得意とするドラゴン族の姫だ。
今まで戦った誰よりも強い。
姫の手に、より強力な魔法がこめられていく。
それでも逃げるわけにはいかない、オレは剣を構えた。
しかし……。

姫の放った魔法は、オレの頭上の火山弾を打ち抜いた。
ドラゴン族の姫が、人間のオレをかばったのか…?!
何かがおかしい。そう感じたオレは、一度剣を収めた。

「ど、どうして人間のオレを助けたんだ…? ドラゴン族は人間の国を攻めようとしているのに」
「ふんっ、誇り高きドラゴン族が、人間ごときの国などかまうものか!」
「だが事実、マグマの魔人が人間の国を襲ったぞ!」
「愚か者! マグマの魔人に攻められているのはこちらも同じだ! そのせいで、女王は…母上は…!」

姫は涙目になりながら語りだす。
どうやらこの国で生まれたマグマ魔人の親玉は、世界中に魔人を送り込んで暴れているらしい。
ドラゴン族の女王すら敵わないマグマの魔人だと…。
このままでは人間もドラゴン族も滅ぼされてしまう。

[8]メイドの日記

561.4.5

この間、レティシア様に話しかけられて少し驚いたわ。
配膳担当になったのは最近だし、メイドの中でも私は、あまり話す機会がなかったから。
話しかけられた内容も、更に驚いたわね。

シェフはレシピ本は使っているのか、って聞かれたの。
参考にしてるものがあったはずって伝えたら、すごく嬉しそうにされてたわ。
なんでもチェスターというご友人に頼まれたらしくて。
以前本を貸したら、次はレシピ本も貸してほしいと言われたんだそう。

少し前までレティシア様って、貴族ってだけじゃない、どこか近寄りがたい雰囲気があったのよね。
でも…最近は柔らかくなったというか、そう、年相応になったって感じなのよ。
チェスターって子以外のお友達の名前も聞いたことあるし…きっとその人達の影響が大きいんでしょうね。

私以外のメイド達も、似たような事感じてるみたい。
ふふ…なんだか嬉しくなるわね。

[9]ドラゴン族の物語。後編

「ドラゴニック・レジェンド ー後編ー」
オレはドラゴン族の姫から聞き、マグマの魔人は人間もドラゴン族も関係無く襲っているのだと知った。
魔人は女王の攻撃を受け弱っているそうだが、女王は姫をかばい怪我をしてしまったそうだ。

「母上に代わり、私が討伐にいかねばならないのだ!」
「ドラゴン族の姫よ…勘違いで戦いを挑んですまない。オレも魔人の親玉の討伐に力を貸そう! 世界のために戦うのが勇者としてのオレの使命だ」
「ふんっ、人間ごときが役に立つかどうか…」
「それに…可憐な人が困ってるのを放っておけない」

なぜか顔の赤い姫に連れられ、体の崩れかけたマグマ魔人の親玉のところまでやって来た。
姫の魔法で魔人はひるみ、体勢を崩す。そこにオレが剣を打ち込む。何度もそれを繰り返し、そして…。
ついに魔人の親玉を打倒した。

「ありがとう、姫。おかげで世界が救われたぞ!」
「ふっ…私からも礼を言ってやってもいいぞ、人間よ」

~勇者の事が気になってしまった姫が人間の国へ遊びに出かけるのは、また別のお話…。~

[10]チェスターの日記

561.4.21

くっそー、なんなんだよアイツ!
レティシアと会った時、本の感想聞いたら…。
「まあまあね」だとよ!

全部読んだらしいし、絶対もっとおもしろかっただろ。
オレは素直に「おもしろかったぞ」って言ってやったのにさ。
なんか負けた気分なんだよな。

だから、今度本を貸す時に「おもしろかった!」としか言えないような本を貸してやろうって決めた。
家にある本読み返したり、本屋に行って新しいのを探したりしてる。
今まであんまり読まなかったジャンルも気になってさ、店の中見て回ってる時けっこう楽しいんだよな。
昔から本を読むのきらいじゃねーけど、最近はもっと本を読むのが好きになった気がするぜ。

この調子で本探して、レティシアに「あなた、センスがいいのね。面白い本でしたわ!」って言わせてやる!

[11]王家に伝わる伝承記

「ハートランド王国伝承記」

ハートランド王家は、貴族の中でも特に親しくしている一族がいくつかある。
その中でも、王家とこの一族との関りはより強いと言っていいだろう。
その理由は、こんな伝承が残されているからだ。

ある時、ハートランド王国の王子が重い病にかかり、床にふせってしまう。
しかし病気に効く薬草は王国にはなく、とても希少なものだった。

そこで、王子の友人であった貴族の一人が、友を助けるべくと薬草を求め旅立ったのだ。
山を越え海を越え、雪原を越え、ついに薬草を売る商人の元へたどり着く。
しかし、この商人は薬草を独占する不正な商売をしていたのだ。
貴族の青年は財を投げ、何とか薬草を手入した。

その後、薬草の事を知り憂いた王子は、その貴族と協力し、薬草が国中に正規の値段でいきわたるよう配備をしたのだとか…。

[12]レティシアの日記

561.4.30

驚きましたわ!
今日もチェスターから借りた本を読んでいたけど…。

王子の病気を治すため、友人である主人公が特効薬を求めて未知の国を旅する冒険譚だったの。
読んでる途中で、あら、また同じ本を借りてしまったかしら? と思うぐらいに見覚えがあって。
思い返してみたら、なんと、我が家にある王家の伝承記とそっくりだったんですの!
よくよく調べてみると、やっぱりその本は伝承を元に作られたお話なんですって。

こういう、事実が元になっている冒険譚もあるんですのね。おもしろいですわ!

そういう冒険譚も、もっと読みたいですわね。
元になった歴史と見比べたりしてみたいわ。

チェスター、次はどんな本を貸してくれるのかしら。

[13]グレンの日記

561.5.5

実に喜ばしい事があった!
今日の出張の際、レティシアが珍しく土産をリクエストしてきたのだ。
普段は遠慮しているのか私に任せる事が多かったのに。

しかもそのリクエストの内容と言うのが、そこまで興味を持っていなかったはずの、冒険譚物の本だったのだ。

理由を聞いてみると、チェスターと本の貸し借りをし始めたそうで、その影響で海外の冒険譚にも興味がわいたのだとか。

人を通じて見解を深くする…貴族として、そして、上に立つ者として大事な事だな!
妹の成長を感じられて、兄は幸せだぞ!!

明日、約束の本を買うのを忘れないようにしないとな。
荷馬車一杯分もあれば足りるだろう。

[14]レティシアが本に添えた手紙

チェスターへ

また本を貸してくれてありがとう。
今回は、王子とその友人の話が面白かったですわ!

と言うのも、実はその話、王家に伝わる伝承記が元になっていたのよ。面白いと思わない?
それを知って以来、冒険譚をもっと読みたくなってきたんですの。

お兄様が海外出張へ行くというから、思わず、お土産に本を買ってきてとお願いしてしまいましたわ。
あなたも海外の物語に興味はありませんこと?

お兄様が帰ってくる頃、また本を借りにいらっしゃい。
お茶ぐらい出してあげてもよくってよ?

レティシアより

[15]チェスターが本に添えた手紙

レティシアへ

だろ? あの王子と友達の話、おもしれーよな!
つーか、あの話、元になった伝承があったんだな!

昔から読んでた本だったけど、知らなかったなぁ。
アンタが教えてくれなかったら、ずーっと知らないままだったかも。サンキューな。
そんな事聞いたら、また読み返したくなってきたよ。

そうそう、アンタから借りた本も、おもしろかったぜ。
それに、ああまで言われたんだし、また借りにいかせてもらうからな。

どうせなら、今度はばあちゃんのアリスも連れてって、ついでにクロージーしてやってもいいぜ?
楽しみに待ってろよ。

チェスターより

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