ガチャストーリー36「ハンプティの孤児院」 - Alice Closet

アリクロ(アリスクローゼット)ミニストーリー

ガチャ: 「バードソネット」

期間: 2022/5/1(日)14:30~6/1(水)14:29

ハンプティの孤児院

[1]レティシアの日記

531.9.1
今日は、メイド長と家具工房に行きましたわ。お兄様が運営する孤児院の衣装部屋を改装するためですの。

「運営を手伝わないか」と言われた時は嬉しかったですわ…!お兄様は、家の事業に、貴族としての慈善活動といつも忙しくしていらっしゃいますもの。少しでも力にならなくては。
施設長も、わたくしが前にイベントの開催を手伝った時の様子を見て推薦してくださったとか。絶対に失敗できませんわ。

まずはアリス達がより着せ替えやすいよう、衣装部屋の改善を提案しましたけど…本当にこれでいいのかしら。
メイド長からは「グレン様はいつも本から過去の事例を学んでいらっしゃるようですね」とアドバイスをもらいましたけど、何を見たら良いのか迷いますわ。邸の書斎にあるものは、もうお兄様がお読みでしょうし。

そういえば、チェスターが学校の調べ物用に、ピアンテの資料を借りたことがありましたわね。明日、エドガーに相談してみましょう。

きっと新しい発見がありますわ!

[2]エドガーの日記

561.9.2
今日、レティシアがアリスのお世話や保護に関する資料を閲覧したいとやってきた。

いくつか資料を貸し出したが、特に「ルミナス」開発者であるボミラキ氏の孤児院設立は参考になるだろう。
マナ増幅のエキスパートだけあって、得意スタイル別のコーデづくりや、オーナーと離れ離れになったアリスのケアなど、幅広い研究結果が残されている。
彼の孤児院は、ワンダーランド各地で特色豊かな施設が立ち上げられたきっかけにもなったからな。

それにしても、レティシアといい、チェスターといい、子ども達の勉強熱心な姿勢には感心させられる。
ピアンテにはせっかく豊富な活動報告や参考資料があるのだから、もっと市民に開放されるべきだ。
ただ…現状では難しいな。この前もルイスから頼まれた資料を探すのに1時間以上かかったし、アリスも俺も埃まみれになってしまった。

暇そうなシキにでも手伝いを頼むか?いや、奴の部屋を見る限り、整理整頓が得意とは思えんな…。

[3]チェスターの日記

561.9.7
最近、レティシアとピアンテの書庫整理を手伝ってる。
アイツはおじょうさまだから、そうじはあんま得意じゃないみたいだけど。エドガーに頼まれた仕事だし、オレがしっかり教えてやんねーとな!

レティシアは、アリスの保護についての資料を借りてるらしくて、途中でオレも見せてもらった。難しい資料が多かったけど、昔の手紙が残ってたのは面白かったな。
衣装職人だけじゃなくて、建築士とか庭師とかいろいろな人が出てくるところとか。

今日見た手紙だと、最初はごうかな部屋を作ろうとしたけど、暖かい家みたいな建物にすることになって設計図を全部作りなおしたらしい。
屋根の形を円形にしてやわらかい印象にするとか、緑をメインカラーにして周りの森と一体化させるとか、何か細かいこだわりはコーデづくりと似てる気がする。

教科書にも、こういうみんなの話がのってたら良いのにな。でも、手紙とか日記はすごい貴重らしい。

どこかに残ってないのかなぁ。

[4]バンダースナッチの日記

506.7.28
ついにハンプティ師匠の孤児院が完成した。マナに精通しているからこそできた、アリスが心穏やかに過ごせる施設。各地から連絡が殺到しているのも頷ける。

師匠が帝国の追手から逃れるために「ボミラキ」と身分を変えてから大分経った。当初は目立たぬよう活動していたが、やはり才能は隠せない。華々しい業績をあげ、魔術師として確固たる地位を築き上げた。もはや、彼を「ハンプティ」だと疑う者はいないだろう。

ただ、気になるのは最近の師匠の様子だ。どうも、人を遠ざけているように見える。マナの研究に関する権限の移行に、助手として雇った人員の契約整理、古い資料の処分…。
今回、孤児院を立ち上げたのも、遺されたアリスのための施設を作る必要があるという考えによるものだ。

まるで、師匠がいなくなってしまうかのようだ。若返りの術によって永遠の命を得た師匠。これからもまだまだ教えてほしいことがあるのに。私の考えすぎだろうか。

ともかく、私にできるのは、師匠がやりたいことを実現するために努力することだけだ。

[5]ハンプティの日記

507.10.11
ワンダーランドのマナ濃度は年々薄くなっている。私の若返りの術も、もう何年もつか分からない。死に場所を求めて旅に出ようと考えている。

戦争に翻弄された人生だったが、後半はインデックスの開発に、孤児院の設立と、マナを人々のために役立てる活動ができた。これも、アリスという素晴らしい存在に出会えたおかげだ。マザーツリーの導きか。

最後の旅にアリスを連れていくか否か、散々迷ったが、身体の調子からして、いつ倒れてもおかしくない。急にこの子が独りぼっちになるのは避けたい。
幸い孤児院の設立も間に合ったし、申し訳ないがこの地に残していく方が良いだろう。

バンダースナッチにはまだこのことを告げられていないが…私がいなくなると知れば、相当なショックを受けるだろう。今や立派な魔術師として成長したにも関わらずどうも自分に自信がもちきれないようだ。
あの子には私とは異なる才能がある。私の影を追わず、もっと自由に羽ばたいてほしいと願っている。

[6]バンダースナッチの日記

507.10.12
師匠がいなくなってしまった。

私のことをおいていってしまった。

師匠の孤児院に手紙一通を残して。

師匠のアリスだけがそこにいた。

師匠について聞いても、当然何も返答はなかった。

私はこれからどうしたらいい?

師匠を追いかけるべきか。

師匠の望む最期を叶えさせてあげるべきか。

師匠がいないと、私の存在価値などないのに。

[7]レティシアの日記

561.9.10
ボミラキ氏の孤児院設立についての資料、とても勉強になりましたわ。
アリス達を美しく着せ替えることはもちろん、コーデを考えるために感受性を豊かにすることも重要だと考えていたようですわね。
衣装部屋の改装が終わったら、図書室を作るなんてどうかしら。衣装のカタログに、世界中の物語…アリス達が想像の世界でも楽しめるようにしますの。

そして、施設運営の心得も学びましたわ。どんなアリスも無条件に受け入れるという方針や、魔術の功績で得た私財で衣装を充実させていたという…。

この小鳥の衣装も素敵ですわね。胸元の丸いフリルに、チェック、水玉、縞模様をミックスした布使い、小さな旗…愛らしい要素が詰まったおもちゃ箱みたい。それでいて、羽や透けた素材で軽やかな印象も受けますわね。

ボミラキ氏には優秀な弟子がいたとか。詳しくは資料に書いてありませんけど、きっとその方も素晴らしい心の持ち主だったのでしょう。
わたくしも、その方のように、お兄様をサポートできるよう頑張りますわ!

[8]バンダースナッチの日記

561.12.31
今日は、ハートランド王国にしては珍しく雪がちらつく一日だった。まるで、師匠が姿を消した日のようだ。

人造アリスの製造もめぼしい成果をあげられないまま、一年が終わろうとしている。まったく気が滅入る。人工マナを増幅させる手立てがなければ、魔術や各インフラへの活用も机上の空論となる。
唯一、人工マナを用いた若返りの術が確立できたことが救いか。まだ時間はある。

ただ、やらねばならぬことは山積みだ。失敗作のアリス達を、師匠の孤児院に運搬する件も急務だ。
今の管理人は自分のことを知らないと思うが、アリスの受け入れについて連絡したところ、意外とスムーズに事が運んだ。無論、人造アリスという点は話していない。
よほどマナの捕捉に長けた者でない限り、他のアリスと見分けがつかないはず。
アリスをぞんざいに扱うと、またあの女王が口を挟んでくるだろうから、処遇が決まり助かった。

今も師匠に助けられているとは…。未だに私はあの方の背中を追い続けている。

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