ガチャストーリー14「白無垢のプロポーズ」 - Alice Closet

アリクロ(アリスクローゼット)ミニストーリー

ガチャ: 「イノセントブライド」

期間: 2021/6/1(火)14:30~7/1(木)14:29

白無垢のプロポーズ

[1]侍女の日記

554.5.4
今日、ジャバウォック様がご両親と口論されていた。
ブランお嬢様と6月に結婚したいという旨を話し合われていたようだ。
口論と言っても頭ごなしに反対されていたのではなく、家柄の違いやブランお嬢様の体調の件を出され、ジャバウォック様がつい感情的になってしまっていたみたい。

確かにそういった点もお2人にはあるけれど…そんなものは関係ないでしょう。
学生時代に出会い、10年以上経って社交界で再会して恋に落ちるだなんて…なんてロマンチック!
すぐにでもご結婚なされると思っていたのに、長年話が進まなくて心配していたのよね。
大旦那様と奥様はまだ反対なさっているようだけど……ジャバウォック様の決心は固いようだ。私に、アリスの結婚衣装について相談してきたぐらいですもの。

この国の伝統では、結婚衣装に身を包むアリスを連れ、新郎新婦が誓いを立てる風習がある。
きっと、アリスの衣装を送るのと同時にプロポーズするおつもりなのね。早く2人を祝福したいわ。
それにしても…どうしてジャバウォック様はあんなにも焦っておられたのだろう? なんだか胸騒ぎがする…。

[2]セイランが出した広告

~セイラン衣装工房 開店のお知らせ~

この度、城下町に衣装工房がオープンいたしました!
工房の長は、イーストエンド王国から来た衣装職人のセイランです。
一念発起し、ハートランド王国で事業を始めました。

得意なテイストは、リボンやフリルをふんだんに使ったロマンティックな衣装。
それからもちろんイーストエンド王国風の流れるようなシルエットもおまかせあれ!
そしてハートランド王国とイーストエンド王国、両国のよさを融合させた斬新なデザインもお手の物です。

「そろそろ新しい衣装が欲しい」
「最近コーデがマンネリ化してきたなって感じてて…」
「特別な衣装を仕立ててほしい」
そんな方は是非一度、当店の衣装をお試しください。

興味のある方は、ご連絡くだされば、過去に作った衣装のデザイン画をいくつかお送りいたします。

皆様のご来店、心よりお待ちしております。

[3]ジャバウォックの日記

554.5.7
ついにブランへのプロポーズの計画を立て始めた。
ブランは白い花が好きだから、アリスの衣装も純白のものを贈るつもりだ。
学生時代も、ブランは熱心に園芸をしていたな。
彼女との交流が始まったのは、上級生と下級生の交流会の後だったか。ブランが私に勉強を見てくれないかと頼んできたんだったな。懐かしい。
下級生に勉強を教えるなど面倒だと、当初は煩わしさを感じていたが…ブランの聡明さには驚かされたものだ。

驚いたと言えば、社交界で偶然再会した時もだな。
当家主催だったために、研究を休み渋々出席した時だ。
ブランも、身体が弱く社交の場にはほぼ不参加だったそうだが…。その時は体調も良かったので、気分転換にとご両親に提案されたらしい。
彼女のクロージーは心温まるコーデが多くて、アリスと共に楽しませてもらった。

そんな彼女に送る特別な衣装、具体的にどんなデザインがいいだろうか。
侍女にも相談していたのだが、いい案があると言っていたな。後で書斎に呼ぼう。
後は……プロポーズの言葉も考えなければな。

[4]セイランのデザイン提案書

554.5.14
セイラン工房へ衣装のご依頼をいただき、ありがとうございます。
まだ開店して間もない工房にも関わらず、ご注文をいただいた事、とても感謝しております。ご依頼いただいた衣装デザインの提案書が完成しましたので、お送りいたしました。

依頼主のご主人様が、プロポーズに使う結婚衣装という重要な品であるとたまわっております。
なので今回のデザインは、特に力を入れました。
イーストエンドの伝統の衣装に、私のアレンジを加えたデザインとなっております。
デザイン画だと更に一見真っ白に見えてしまいますが、繊細な刺繍を隅々まで施した衣装となっております。
実際の衣装は、光の加減で陰影が変わり、様々な表情を見せるでしょう。
様々な種類の花でおふたりが歩まれる華やかな結婚生活を表現しました。鶴はイーストエンド王国で縁起の良い鳥で、長寿や夫婦円満の象徴です。

合わせて新郎用の衣装もプレゼントさせていただきたくデザイン画を添付させていただきました。
ご確認のほどよろしくお願いいたします。

[5]侍女の日記

554.5.14
衣装デザインが来たけど、想像以上の仕上がりでとても驚いたわ!
とても斬新で、今までに見た事が無いラインで…すごくいい雰囲気の衣装だった。
でも、イーストエンド王国では伝統的な衣装なのね。

細やかな装飾が美しくて……ジャバウォック様も、大層気に入ってくださったみたい。
お忙しいと思って、私が代わりに注文をしたのだけれど……実をいうとドキドキしていたのよね。
デザインの相談はしたけれど、ジャバウォック様の思い描く形をうまく注文出来ていなかったらどうしようって心配で心配で。
でも、デザイン画を見た瞬間、あんなに嬉しそうな顔をされて……本当によかった。

この工房のチラシの事、提案して正解だったわね。
異国から来た職人って聞いて、すぐにブラン様の顔が思い浮かんだわ。
床に伏しがちなブラン様のために、ジャバウォック様は国内外の色々な品をプレゼントしていたから。
ブラン様は遠くの国に思いを馳せるが楽しいのだそう。
この衣装もブラン様に送られる日が待ち遠しいわ!

[6]ブランの日記

554.6.1
今日人生で一番驚いて、そして一番嬉しい事があった。
ジャバウォックから、突然プロポーズされたの。
突然…っていうのはちょっと違うかもしれないわね。
長年付き合って、両家も仲良しで、いずれは結婚するんだろうなとは思ってたけど……。
家柄の違いとか、自分の体調もあって、ずっとあやふやな雰囲気のままだったから。

ジャバウォックにとってもう、自分の存在は迷惑なんだろうか、年も年だから、自分と別れて他の人と付き合った方が……なんて、今まで散々悩んでたわ。
だけど、あの人から真剣にプロポーズをしてもらえて、そんな考えは吹き飛んだ。
「結婚しよう」って言ってくれた時のジャバウォックの顔…あんな表情初めて見たわ。
思い出すたびに顔がにやけちゃう。

そうそう、その時にもらったプレゼントの衣装も、最高に素敵だったの。すぐにアリスに着せてあげたわ。
一見真っ白だけど、細かな意匠がたくさんあって…。
私好みの異国風デザインで仕立ててくれたんですって。
こんなに趣向を凝らした衣装を贈ってくれて嬉しい…。
私の宝物が、また一つ増えたわね。

[7]医師の診断書

554.5.3
ブラン様の容態をご報告いたします。

大変申し上げにくいのですが、ブラン様のご病気に対してこれ以上の治療は難しい状況です。
先日の発作の際は何とか一命をとりとめましたが、もしまた発作が起これば、その時は絶望的といっても過言ではないでしょう。

マナ循環の機能低下について、これ以上、現代医学では回復させることができません。長い闘病生活でブラン様のお体はとうに限界を迎えています。
あと数年持つかどうか、といったところです。

ブラン様も交え、ご家族で今後の事をしっかりとお話し合いなさってください。

ハートランド国立病院

[8]ブランの手紙

最愛の人 ジャバウォックへ
直接自分の口から伝えようって何度も考えたんだけど、あなたの顔を見るとなかなか勇気が出なくて…。
こんな形でごめんね。

ねえ、プロポーズしてくれた時の事、覚えてる?
あの時の白無垢、今でも一番のお気に入りなのよ。
その衣装を含め、あなたからいろいろな衣装やお土産をいっぱいもらったわよね。
それに、研究の事や外国の事、あなたの事…2人で語り合って、とても充実した時間ももらったわ。
身体が弱いせいで、友達もいなくてずっと寂しかったけど、最後の2年間は人生で一番幸せだった。
あなたと…ジャバウォックと結婚して本当によかった。

それにね、私が死んでもいなくなるわけじゃないわ。
この屋敷に住み始めたばかりの頃、庭に植えた白薔薇があるわよね。
私、その薔薇に宿って、ずっとあなたを見守るから。
ずっと近くからあなたとこの家を見守ってるから。
だから悲しい顔をしないでね。
私と出会ってくれてありがとう、ジャバウォック。
愛してるわ。

556.11.29 ブランより

댓글 쓰기

0 댓글